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初作品ですね。
ボロボロです。

この曲は始めからやりやすそうな曲だなーって思ってたんで第一作品にしてみました。
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雪の降っている山道を黒猫が走っている。

今はなくなった友達との約束の手紙をその口にくわえたまま。


しばらく幸せな生活を送っていた黒猫だが、外に出ればやはりいじめの標的にされる。



「おい、見ろよ!悪魔の死者がきたぞーっ」

そんなことを言いながら石を投げる子供たち。


しかしそんなことを黒猫は気にしなかった。

絵描きにつけてもらった名前を誇りに思ってたからだ。



「ホーリーナイト」


優しい声。


「ホーリーナイト」


暖かい声。


「ホーリーナイト」


名前を呼ぶ一声にも、やさしさやぬくもりが全て詰め込んであった。



外ではこんなに嫌われる黒猫だったが、黒猫は思っていた。


「俺が生まれ、今生きているのはこの使命を果たすためなんだ。」


彼はひたすら走り続けた。




そして、ついに彼は絵描きの故郷へとたどり着いた。

親友の恋人の家までは後ほんの数キロだ。



彼はボロボロになりながらも懸命に走った。

さらにそんな彼に襲い掛かる罵声や暴力。


・・・ボロボロになっても負けるものか!


そう思った彼はついに恋人の家を見つけた。



しかし、そのとき、黒猫も息絶えてしまった。




黒猫がくわえていた手紙を読んだ恋人は、手紙を読んで涙を流した。



彼女はもう動かない猫の名前にアルファベットを一つ加えた。

ここまでがんばってきた黒猫にふさわしい名前だ。


holy "k"night




彼女は聖なる騎士を埋めてやった。













K -END-
元ネタ:K/BUMP OF CHICKEN
どれだけ逃げても絵描きはついてきた。


そんな絵描きに猫は心を許すようになっていった。




それから2年。

絵描きは猫に名前をつけた。


「ホーリーナイト」

holy night、聖なる夜、と言う意味だ。


彼が描いた絵があるスケッチブックを見ると、ほとんど黒ずくめだ。

猫もはじめてぬくもりを感じた友達にくっついて甘えた。



そんな日が続いていたのだが、ある日、貧しい生活だったために絵描きが倒れた。

彼は手紙を描くと猫に渡してこういった。

「この手紙を届けてくれ。夢に出てきた僕の帰りを待つ恋人に。」


もちろん、不吉な黒猫の絵など描いても売れるわけがない。

それなのに絵描きは友達の絵ばかりを描いていた。

そのため貧しくなり、絵描きは亡くなってしまったのだ。


黒猫は手紙をたしかに受け取り、走り出した。
ある冬の日の夕方。

週末ということもあり、人はたくさんいる。

街はクリスマスが近いため、ところどころライトアップされ、カップルが目立つ。


そんな中、大通りを一匹の猫が歩いていた。

この猫は黒猫だ。

しかし、自分ではそんなことも気にせずに、尻尾を水平にして堂々と歩いている。


周りにいた子供たちはその猫の容姿からその猫を嫌っていた。

この日も標的を見つけると、猫に向かって石を投げ始めた。


その猫はこんなことにはなれていた。むしろ孤独を望んでいたのかもしれない。

誰にも愛情を注がれたことのないこの猫は、誰のことも思いやることはなかった。

そして今日もいつもと変わらない歩幅で歩いていた。



そのとき、猫は何かに包まれた。



・・・腕だ。

人間の腕。あったかい腕。

見たところ職業は絵描きだろう。

「こんばんわ、かわいいおチビさん。僕らはよく似てるんだ。」

そんなことをいって猫を抱えたまま歩き出す絵描き。


しかし猫のほうは愛情になれていなかった。

腕の中を必死でもがき、引っかき、逃げようとした。




孤独という名の逃げ道に。
ここは小説を書いていくブログです。

リンクを貼るのは自由ですが、ここに書いた文章を無断転載するのはやめてください。


ここに書く小説は全て、日本の楽曲が元となって作成されています。




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